個別表示

米テレビ界のデジタル移行の現状は?とりあえず「締め切り日」を4ヶ月延期へ

アップロードファイル 330KB

With Four More Months to Switch, Hundreds of Television Stations Are All Digital

2月18日(水曜日)付けのThe New York Times紙は、米国テレビ界のデジタル化の進行状態についてレポートしています。

大きな結論としては、アナログ信号からデジタル信号への100%完全移行は、3年前に2009年2月18日と決められていた訳ですが、6月12日までの4ヶ月延期を政府が認めたーーというものです。

テレビ局側のデジタル移行はともかくも、一般市民がテレビ番組を視聴出来る所まで準備が出来ているかどうかが、延期決定の基準になった様子です。つまり、テレビ局側はデジタル信号を出す事に間に合ったが、視聴者側が間に合わなかったーーという判断です。

テレビ局側的には、3年間の準備期間があった為か、421のテレビ局が2月18日の「締め切り日」の数ヶ月前の時点で、アナログ放送を廃止しています。 初めからデジタル放送で放送業務を開始している220のテレビ局と合わせると、全米の36%のテレビ局がデジタル放送に完全移行した計算になります。

視聴者側的には、「締め切り日」時点で、全米テレビ視聴者世帯の5%に当たる580万世帯(households)が受像機をupgradeしないとテレビを見れない状況にあります。「upgradeする」とは、5,000円前後の変換機をアナログ受像機に付けるという事を意味します。政府側は、その装置を買うためのクーポンを無料配布してきましたが、配布は遅延しており、オバマ大統領としては650億円の追加クーポン費用を認めています。

テロや自然災害の緊急放送にテレビ通信が重要な役目を担っている事から、大きな都市では大手TVネットワークの局が最低一局は、6月12日まではアナログ信号でも放映を続ける事を政府側は要求しています。連邦通信委員会の暫定委員長のMichael J. Copps氏は、『ばっさり2月18日でアナログ放送を止める事にしなかった事で、混乱が起きている事は認める。しかし止めていれば、もっと遥かに大きな混乱が(古いアナログ受像機しか持っていない)視聴者たちの間で起きると判断した(ので延期した)』と、コメントを寄せています。

ニューヨークなどを含める大都市では、一局と言わず全てのローカル局が6月12日まで、アナログ放送をデジタル放送と平行して流す事を決めています。San Diego市が都会としては例外で、どの大手ネット系のローカル局もアナログ放送を廃止しています。

連邦通信委員会(FCC)は、テレビが見れなくなったアナログTV受像機しか持たない視聴者たちからの電話相談に対して、4,000人の無料電話相談人を用意しています。テレビ局の都合というよりも、(貧しい)市民側の都合を考慮する姿勢を、連邦通信委員会は顕示しています。