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オバマ候補を支えた「Generation O」とは?ーーThe NYT紙分析

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Generation O Gets Its Hopes Up: The election of a 47-yea-old president may usher in the post-baby-boomer era. Is the logical next step maturity and disappointment?

11月9日(日曜日)のThe New York Times紙生活様式あれこれ欄(Sunday Styles)は、「O世代、希望に燃えて」というタイトルの記事を大きく載せています。(英語ではGeneration O)

「Generation O」とは、オバマ氏を大統領候補として支持した若者世代を指しています。18歳から29歳の世代に数年プラスαを加えた世代と、この記者は説明しています。デジタル革命の視点から見ると、明らかにデジタル世代と重なる年齢層である事に留意下さい。

以下、その記事のハイライトです。

1)オバマ次期大統領は、シカゴのGrant Parkの勝利宣言の舞台に出る前に、支援してくれた若者たちに「我々(We)はたった今歴史を作った=We just made history」とemailを送った。この「We」は、「ポスト60年代世代」の出現を象徴している。「We 」世代は、先週の(勝利宣言前後)一瞬だけかも知れないが、対立構造で社会を見続けてきた60年代世代がダイアル式電話器(a rotary phone)並に時代遅れ風な存在になってしまった事を、見せつけたかのようだ。(The endless "us versus them" battles of the '60s, over Vietnam, abortion, race and gender, at least for a moment last week, seemed as out-of-touch as a rotary phone.が原文)

つまり、対立構造で見る60年代世代=baby boomersとは異なる世代が米国社会で台頭、最高指揮官をも生んだ。この新しい世代をO世代と名付けて様子を見てみようーーと、この記者はアドバイスしているニュアンスが感じられます。

2)オバマ氏は著書「The Audacity of Hope」で、『Baby Boom世代が引きずっている心理的葛藤を越えて進んで行きたい』と明確に(explicit)に願望(desire)を記述している。Baby Boom世代の心理的葛藤とは、60年代大学キャンパスで大人世代へ反抗運動を繰り広げる若者たちの間で生まれた中傷や報復、確執に根ざしたしがらみーーと、この記者は認識しています。

3)今回の大統領選では、18歳−29歳の有権者層の2千260万人が投票した。出口調査(exit polls)では、66%がオバマ候補に投票している。18歳−29歳プラス何歳か上の若者たちがオバマ選挙戦の「歩兵」(the ground troopsと表現)となった。(歩兵とは空軍兵ではなく、地上をはうように一歩一歩進むというニュアンスがあります。オバマ支持の若者たちがエネルギッシュに辺地でも戸別訪問をやった事、中高年齢層の親戚たちの説得に回った事、最も死傷兵を多く出すのが「歩兵軍団」である事を間接的に指摘しています)

4)オバマ候補を応援した若者たちは、オバマ政権が「個人情報を公開」する事、「透明性がある事」を良しとする価値観を持っている事を信じているーーと、この記者は観察しています。若者たちが定義する「個人情報の公開」と「透明性」とは、若者たちが日常親しみ慣れているsocial networking sitesでの「公開性」と「透明性」である事を、指摘しています。若者が(親世代の感覚からすると大変プライベートな)内面の気持ちをMyFaceの個人ページで世界中の若者たちに公開してしまうよう「公開性」と「透明性」である事を、説明しています。(鋭い指摘と筆者には思える次第です)

5)オバマ候補を熱狂的に支持した若者層は、二つの戦争と経済危機を抱えた現実の結果、自分たちが信じてきた(1)同意を基本として上で意見を集中化していく方法論(their consensus-oriented focusと表現)と(2)ネットワーキングとコミニケーションという方法論への揺るぎない信奉(unyielding faith in networks and communication)の両方に限界がある事に、間もなく気づくかもしれない。(「信奉している」信者達(オバマ支持の若者たち)は教祖(オバマ氏)が人並みである事に気づかされた時に)「期待する程度に押さえていた大人たち」と比べ、O世代はより過激に「落胆」するかもしれない事に、この記者は気づいているニュアンスが感じられます。

6)米国大統領の歴史学者であるRobert Dallek氏が言うように、2008年の大統領選は(オバマ支持の若者たちが一線を画そうとしている)1960年と実は似ている。1960年に若い大統領John F. Kennedyは、新しい事を期待した若者たちの圧倒的な支持を受けて誕生した。「上着とネクタイがなくて良い新風」をKennedyは、政権に持ち込んだ。オバマ氏は、オバマ氏なりの「上着なしの新風=jacketless atmosphere」を持ち込むだろう。その一つは、ひっきりなし(with a steady streamと表現)のe-mail messagesを若者たちに送り、ソーシャル・ネットワーキング・サイトのFacebookページなどを更新し続ける事(Facebook postingsと表現)だろう。

7)オバマ氏(がこれからも政権推進で駆使するであろうネット経由)のメッセージは、first name「バラック」と署名されている。(友達感覚を与えるスタイルだ)それがオバマ氏のアシスタントが書いたものであると若者たちは知っていても、(彼らのネット・メディア媒体を通じて行われた)メッセージの効果(効能)を減少するものではないだろう。

コロラド大学大学院生徒Ellen Steiner (23歳)は、『(オバマ選挙事務所からの)the direct styleは、私自身が何か大きな歴史的運動に参画しているという気持ちにしてくれた』と感想コメントを出している。31歳になるReid Johnson氏は、対立候補が強いと言われたNorth Carolina州でオバマ・ボランティアとして活動、『(ネット経由でオバマ候補からemailを受け取ると)気さくな雰囲気のなかでオバマ氏と友達関係にあるような気持ちにさせてくれた。運動の一部が自分の一部であるというownership感覚を与えてくれた』と、感想を寄せています。つまり、O世代は、emailやFacebookのvirtual realityの世界での「個人的コミニケーション」と実生活での「個人コミニケーション」を区別出来ており、あくまでスタイルやムードを生んでくれる媒体として知った上でネット媒体を使いこなしているーーと、この記者は認識しています。

8)このO世代より上の世代(older Americansと表現)は、若者たちがMySpace、Facebook、Twitterサイトやblogsで自分を曝け出す事を遠慮なく行なう行為を「危険な露出症・自己顕示傾向=dangerous exhibitionism」と受け止めている。一方、若者たち(young adultsと多少持ち上げたニュアスンを使用)は(ネットでの)「会話=conversation)」は「open-mindedness」と「合意」に繋がると信じている。(open-mindedはリーダーズ英語辞典では、「新しい考えや提言を受け入れる、偏見のない、心を開いた」という意味であると定義)

9)若者世代を専門にしている社会学者のNeil Howe氏は、『communication technology は何でも可能にしてくれる道具だ(と若者世代は信じている。何でもの中に、今回の大統領選も含まれている)』とコメントを寄せています。この記者は、過大な期待がオバマ政権への失望に繋がった時、O世代はそのナイーブな成長過程の結果、失望をより過大に感じるのか、それともO世代はニュー・メディア漬けで育ってきた結果、「驚異的に情報を受理している事と同時に懐疑的な姿勢を備えている=fantastically informed and skeptical」ので、大きな傷を受けないで済ませられるのか、どちらかになるのだろうーーと予測を出しています。

10)現代の若者たちを世代として研究した「The Trophy Kids Grow Up: How the Millennial Generation is Shaking Up the Workplace」の著者Ronald Alsop氏は、『今日の若者たちは、チームワークと組織を信頼している世代だ。作業リストをつくり、作業が終わり次第次の作業に進むアプローチを愛している世代だ。この世代の弱さは、予定どおり作業が終了しなかった時どうして良いか途方にくれる点だ』と、O世代を観察しています。この記者は、以上の観察に同意し、(1)O世代が、「お前は将来素晴らしい人間に成長する」と親達に言われ続けて育っている事、(2)Google創立者たちのように20歳代にして一夜にして億万長者になった具体例をみながら、成長したきた事も指摘しています。『(親や学校の先生、スポーツ部のコーチたちから、褒めそえられて育ってきた経緯があり)これからのオバマ政権下の社会で、O世代が地道な地位で社会貢献する事を要求された時、彼らはアンハッピーになるのでは?』と、Alsop氏は警鐘を鳴らしています。

11)前述のオバマ候補ボランティアだったJohnson氏は、『O世代の多くは注意欠陥障害(attention deficit)を抱えている。オバマは、(大統領選が終了した今)インターネットでの存在を新鮮に作り替える必要がある。そうでないと(移り気な)O世代の関心を新鮮に保てないだろう。』と、予測しています。オバマ陣営は、選挙結果決定の2日後に新しい写真を写真サイトflickrに立ち上げ、新しいWebサイトchange.govを立ち上げています。change.govは、選挙中と同様、格好良く(cool)、気さくで(casual)、最も大事な双方向性(オバマ氏と若者たちのinteractive性)の基本路線を保っていますが、内容的には米国社会をどう根本からポジティブに変えていくか変革への参加を呼びかけています)

12)この記者は、baby boomers達の世代は、O世代の(1)テクノロジー熱烈支持(technological boosterismと表現)、(2)個人の存在が多少ぼやけていても良しとする姿勢 (blurred iendtitiesと表現)、(3)人種が混じる事に目くじらさえ立てない事に、正直ついていけていない感情を抱いている事を指摘しています。精神分析医のPeter Wolson氏は、「baby boomers世代は、対立構造で社会を見る体験をしてきているので、どうしても「親密さ」を抱く事へ恐怖心を(a fear of intimacyと表現)抱いている事、そして「合体する事=merging」にも恐怖心を持っている事を、分析しています。

13)48歳になるラップ歌手(rapper)のChuck D氏(元Public Enemyのリード・シンガー、アフロ・アメリカン男性)は、20歳になる自分の娘と友達が、今回の大統領選挙で余りに自然に(1)政治に興味を持ち、(2)大好きな候補を見つけ、(3)初めての投票経験をし、(4)好きな候補が選出されたーー経緯を横で見ながら、路上でデモ行進した自分の若かった時の苦い政治参加経験と思わず比べています。『娘達は(我々の世代のように)過去の歴史のしがらみに拘束されずに、未来へ向かって「健全な」決定権を行使出来る。(これ以上喜ばしい事はない)』と、感慨を述べています。